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長坂真護展に行って参りました

2023.11.10

芸術の秋?

先週の土曜日、今年の2月にご縁をいただいて、公私ともにお世話になっている方からのお誘いで、阪急うめだギャラリーで開催されていた「長坂真護展」に行ってきました。

(以下、長坂真護さんについてホームページより抜粋)

NAGASAKA MAGO
長坂 真護

美術家

MAGO CREATION株式会社 代表取締役

MAGO MOTORS JAPAN株式会社 代表取締役

MAGO MOTORS LTD CEO

iU 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授

1984年生まれ。2009年、路上の絵描きとなり世界を放浪後、2017年に世界最大級の電子機器の墓場と呼ばれるガーナのスラム街・アグボクブロシーへ向かう。それ以降、スラムの人権と環境問題を改善するため廃棄物で作品を制作し、その売上から生まれた資金で、現地にアートギャラリー、リサイクル工場、オーガニック農園やEVの事業を展開。経済・文化・環境の3軸が好循環する新しい資本主義の仕組み「サステナブル・キャピタリズム」を提唱し、2030年までにガーナ人10,000名の雇用創出を目指す。スラム街をサステナブルタウンへ変貌させるため、日々精力的に活動を続けている。

2022年上野の森美術館にて自身初となる美術館個展を開催。第51回ベストドレッサー賞(学術・文化部門)受賞。ガーナに「MAGO MOTORS LTD」を設立し、現在ガーナ人38名の雇用を創出。(2023年7月時点)

まさかのご本人の解説付き

当日はS氏のお誘いにより10数名が参加してのギャラリー見学でした。

15時にギャラリー前に行くと、まさかの長坂真護氏ご本人がお出迎え。

しかもご本人に一つ一つの作品と、その背景について説明を受けながら作品に触れるという何とも贅沢な時間でした。

長坂氏はストリート画家として世界を放浪し、自分ではだれにも迷惑をかけることなく生きていると思って好きな絵描きを続けているとき、自分たちの国から出た電子機器の廃棄物が、ガーナのスラム街・アグボクブロシーというところに集められ、劣悪な環境の中で暮らす人々を目にしたとき、先進国の便利な生活の裏側にあるこの環境を変える必要があると思い、そのゴミから作品を作り出すことを始めます。

その作品の生み出す魅力とメッセージによって、多くのファンを生み出し、その収益によってスラム街・アグボクブロシーで事業を起こし、雇用を生み出し、スラムの環境を変える取り組みを続けておられます。

貧困地域と言えば、「寄付を募る」という活動をすることが頭に浮かびますが、長坂氏は寄付を呼び掛けることは一切しないと断言されます。

なぜなら、一過性の寄付行為では何も改善されることがなく、その資金もどのようにどこに使われたのかも分からないことも多く、スラムの人たちが本当の意味で自立して、持続的に環境を変えるという目的を達成するには、ゴミから生み出された資金を持続的にガーナに投入し、現地で事業を起こし雇用を生み出すことでしか変えることはできないという信念からです。

現にこの上の作品で少女の絵の周りに使われているのは、現地に大量に送られてくる古着のゴミだそうです。

先進国から偽善的に送られてきた大量の古着は、現地で使用されることもなく200トンを超えるゴミの山になっていたそうです。

長坂氏はそのゴミにも着目し、現地の法人でその古着のゴミを数年に渡って拾い集め、きれいにした上に、その古着の繊維を圧縮して建材のブロックを作るという事業も展開されているそうです。

これがそのブロックです。

現地の子供たちが絵を描く

さらに長坂氏は現地の子供たちに絵を描くことを教え、その絵がお金を生み出すということも教えることで、自分で自分の生活を変える取り組みもされています。

この写真に写っている絵画はすべて現地の子供たちが描いて送ってきたもので、数万から数十万円という値がついています。

これからは社会貢献が必須

長坂氏曰く、これからの社会では芸術にしろ企業経営にしろ、社会貢献の要素が絶対に必要だということです。

しかも単なる慈善事業的なものではなく、社会の問題解決に貢献すること。

それは単に売り手と買い手だけの問題ではなく、何のためにそのものを売るのか?何のために利益を出すのか?

売り手よし、買い手よしのwin×winの関係ではなく、古くから近江商人の唱えた売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしwin×win×winの世界を作り上げることが必要不可欠な世の中になるということです。

今回は、大変貴重な機会を設けていただき、感謝いたします。

もう一度原点に帰って、事業の目的、生きる目的を見直していきたいと思います。

 

 

この記事を書いた人
藤原 康雄
代表取締役