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増築工事施工中!

2024.02.05

昭和51年に建てた家の増築工事

現在施工中の増築工事ですが、本体は昭和51年に私の父親が経営していた工務店で建てさせていただいた建物で、築48年が経過しています。

もちろん私もまだ建築当時は中学生くらいですので、その当時のことを知る由もなく、ただ48年の時を経てご縁をつないでいただいて、現在私の息子が大工棟梁として施工にあたっていることは、まさに親子三代にわたって建物に携わるという、建築という仕事の醍醐味と言えると思って取り組んでいます。

増築工事の難しさ

現在、このような新耐震基準前に建てられた建物に増築をする工事に対する建築確認申請手続きのハードルが上がっており、実際には増築工事を諦めて建物を取り壊して建て替えるという方向に進むことの方が多くなっています。

それには、今年の元旦に起こった能登半島地震の被害や、阪神淡路大震災以降の各地に大きな被害を出した震災被害をみてもわかる通り、耐震基準を満たしていない建物の危険性を少しでも取り除くための必要性が求められています。

そのために、今回の増築工事に際しても、増築部分だけでなく、既存部分も含めて安全性を確保することが求められています。

ですので、今回は本来手を付ける必要のない既存部分の補強工事も含めての計画がなされていて、必然的に工事費も膨れ上がってしまいますので、それならいっそのこと建て替えたほうがいいのでは・・・?という判断になることが多くなるのも理解できます。

ただ、今回は先代から住み続けてきた建物に非常に愛着を持っていただいており、費用をかけてでもこの建物に住み続けることを選択していただきました。

着工

今回は今まで庭だったところに2階建ての建物を増築します。

基礎工事も既存部分とのつながりを考慮しながらしっかりとべた基礎で施工。

 

今回の増築場所が、既存建物の裏側になるので、当初はレッカー作業を諦めて、手作業での建て方を考えていましたが、幸い電柱も電線もなかったので道路使用許可をとって、レッカーを使った作業に変更したため、何とか一日で建て方を完了することができました。

断熱・気密もしっかりと施工

現在はサッシも取付き、断熱・気密も完了し、いよいよ内装仕上げの段階です。

屋根は外部にネオマフォーム65mmを施工し、内部に補助断熱として高性能グラスウール32K80mmを充填。

壁は高性能グラスウールHG16-105mmを充填しています。

断熱材は見た目のきれいさと比例して性能を発揮しますので、丁寧な施工が重要です。

そして、気密シートを張って、気密処理をしています。

もちろん、コンセント廻りやサッシ廻りもしっかりと気密テープで処理しています。

増築部分は既存部分とつながるために、ここだけ断熱・気密をやっても意味がないという考え方もありますが、少なくともできることはすべてやるという意識で施工をしおります。

ここからは、内装の仕上げ工事になりますが、今回は無垢の木をふんだんに使った仕上げになりますので、大工も腕の見せどころで仕上がりが楽しみです。

 

この記事を書いた人
藤原 康雄
代表取締役