仕事の大義
地域のご縁に感謝
今週月曜日から、とある小さな建物の解体工事をさせていただいています。
元々が簡易な建物で、築年数もおそらく40年以上が経過していると思われます。
現場調査にお伺いした時には、まだ内部にいろいろな備品がおかれている状態でした。
この建物は、箕面市内にある「徳尾地蔵尊」という地域のお地蔵さんの集会所のような役割をしていた建物で、今でも夏の地蔵盆には世話役の人達が集まって、色々な準備や備品の収納等に利用されていました。
実は、このお社は、30年ほど前、私の父の代に父の会社で建てさせていただいたもので、代が変わって、会社も変わっていますが、またこうしてご縁をいただけるのは大変ありがたいことです。
時の移り変わりとともに
今回ご依頼いただいたのは、お社の奥に見える建物と、その奥にある組み立て式の物置の撤去工事です。
奥まった場所になりますので、重機は入れませんので、すべて手作業での解体工事になります。
解体工事は、いつもお世話になっている地元の「関西クリーン」さん、いつもながら手際よくきれいに解体作業を進めていただいております。
2日間ですっきり、解体作業は終了です。
ですが、まだガレキは山積み状態です。
敷地の前が交差点になっており、搬出のトラックを停めると車の行き来ができなくなるので、警察に道路使用許可をとって、誘導員を配置して搬出作業を行います。
歩行者にも細心の注意を払いながらの搬出作業です。
こういう時にも地元の業者さんだと安心して見ていられます。
今回は、この建物を解体した後に、これまでの半分ほどの広さの組み立て式のユニットハウスを設置する予定です。
本来なら、以前と同じような建物を木造で作りたいところですが、地蔵盆の在り方も以前とは変わってきていると思いますし、予算とニーズを考えるとこれも時の移り変わりと理解できますね。
何のため、誰のため?
今日も朝から、搬出作業の安全確認のため、現場に行って作業開始からしばらく工事を見守っておりましたが、作業員の中におそらくアルバイトかな?と思われる若者が、周りのベテラン作業員からいろいろと注意されながら、ちょっとつまらなそうに作業をしているのを見て、思わず、つい先日高校生に向けて話をした「3人のレンガ職人」の話を思い出してしまいました。
おそらく、若い作業員さんは、今日一日のお金のために現場にきて、まわりからいろいろと注意されながら「面白くないな~~~」という気持ちで作業していたかもしれません。(勝手な想像です)
しかし、一緒に作業をしているベテランの作業員さんは、会社の看板を背負って、解体という仕事に誇りを持ち、「きれいに手早く解体してくれてありがとう!」と言われることに喜びを感じながら仕事をしているのだろうと思います。
そこで、もう一歩踏み込んで、「この仕事は地域のお地蔵さんという、地域の人たちの心のよりどころでもあり、子供たちが健やかに育ってくれることを願って、毎年地蔵盆を開催するための施設をつくるための解体作業をさせていただいてるんだ!」と思うことができればどうでしょう。
3人の解体職人
①今日だけ、お金のため、自分のため、きつい仕事を仕方なくしている職人!
②解体という仕事にプライドを持ち、誰よりもきれいに早く作業することで施主に喜んでもらうことで、会社に貢献し家族の生活を支えている職人!
③地域の人たちが集まり、子供たちの成長を願い、心のよりどころにしているお地蔵様の集会所の建て替え工事のために、老朽化した建物をきれいに解体していることに誇りを持っている職人!
皆さんなら、どの職人に仕事を依頼したいですか?
同じ作業でも、何のためにするのか? 誰のためにするのか?
その大義が違うだけで、大きく志が変わりますね!
これはあくまでもたとえ話で、関西クリーンさんの職人さんはみんな一生懸命で、本当にいい人ばかりでいつも助けていただいてるので、誤解のないようにお願いいたします。
お昼過ぎには、廃材も無くなりきれいに解体工事完了しました!
ありがとうございました。